青汁に限らず通販商品を注文する際に、DM便と宅配便というオプションを目にします。
配達方法はあらかじめ決まっているケースが多いので普段あまり意識することもありませんが、ここで両者の違いをごく簡単に説明します。
DM便:一般人は利用不可

DM便とはクロネコDM(ダイレクトメール)便のことです。
もともとクロネコヤマトには「クロネコメール便」というものがありましたが、2015年3月31日を最後に廃止となりました。それの代わりとして発売が開始されたのがクロネコDM便です。
※以下「DM便」
DM便はカタログ・パンプレットといった販促物などを、全国へ送ることができる受領印をもらわないタイプの投函サービスです。これだけ聞くとクロネコメール便と変わりません。実際にDM便の多くのサービス内容はクロネコメール便のものを引き継いでいます。
ではどのような違いが存在するかと言うと、それは以下のふたつです。
- 事前契約の有無
- 利用できる人のタイプ
簡単に言ってしまうとクロネコメール便は個人でも利用できましたが、DM便はヤマト運輸と契約をした法人や個人事業主または各種団体だけが利用可能です。
一般人を除いた理由は、クロネコメール便を運用しているときに多発したトラブルを回避するためです。
そのトラブルとは「クロネコメール便で信書を送ってしまう」というものです。何も意識していないとやってしまいそうですね。
信書とは以下のような形態のものです。
■ 書状
■ 請求書の類
【類例】納品書、領収書、見積書、願書、申込書、申請書、申告書、依頼書、契約書など
■ 会議招集通知の類
【類例】結婚式等の招待状、業務を報告する文書
■ 許可書の類
【類例】免許証、認定書、表彰状
※カード形状の資格の認定書なども含みます。
■ 証明書の類
【類例】印鑑証明書、納税証明書、戸籍謄本、住民票の写しなど
■ ダイレクトメール
文書自体に受取人が記載されている文書
商品の購入等利用関係、契約関係等特定の受取人に差し出す趣旨が明らかな文言が記載されている文章
信書は送る方法が指定されており、例えば以下のようなサービスが利用できます。
- 佐川急便 – 飛脚特定信書便
- 日本郵便 – 定形郵便など
他にもありますが、クロネコメール便やDM便で信書を送ってはいけません。仮にそのような方法で送付してしまうと郵便法第76条違反となります。
【郵便法第76条】
一項:第4条の規定に違反したものは、これを3年以下の懲役又は360万円以下の罰金に処する。
二項:前項の場合において、金銭物品を習得したときは、これを没収する。既に消費し、又は譲渡したときはその価額を追徴する。出典:郵便法
このような事態が相次いだため、DM便では契約した法人や個人事業主などコンプライアンスが絡む人たちのみを対象として、一般の顧客はサービスから排除したのです。
排除という言い方はよろしくないので、「ヤマト運輸の顧客が罪に問われるリスクを未然に防ぐため」と言ったほうがいいかもしれません。実際、ヤマト運輸のNEWS RELEASEの経緯にもそのように記されています。
宅配便:ポストに投函できない
宅配便はDM便とは違い、受取人から受領印をもらうタイプの配達サービスです。

宅急便はヤマト運輸の登録商標です。ヤマト運輸が宅配便のことを宅急便と呼んでいるだけです。

宅急便という言い方が馴染んだ理由は「魔女の宅急便」の影響もあるかもしれません。宅配便は受領印を受け取ることが基本なので、ポストに投函というわけにはいきません。
出典:株式会社TJMデザイン
ただし現在は受領印を受け取ることのできるタイプの宅配ボックスも存在するため、そのような場合は特に受取人と顔を合わせることなく投函が可能です。マンションタイプの住居に多いですね。
また荷物が宅配ボックスに入らないサイズの場合は不在表が投函されるので、そのような場合には後で手渡しとなります。
DM便と宅配便の違いは簡単にまとめると3つある

一般的にDM便の方が宅配便よりも低価格になります。その代わり商品保証などは無くポストに入れておくだけという単純なサービスなので、壊れやすい物や高価な物には向いていません。
DM便ではポストに投函されたものが盗まれてしまうと、場合によっては泣き寝入りということにもなりかねません。青汁もお試し品など商品が小さく価格が安い場合はDM便で送付するケースが多いですが、定期コースの場合は宅配便を使ったりもします。

パンフレットはもちろんDM便です。パンフレットは紛失しても特に被害はありませんね。
以上がDM便と宅配便の違いとなりますが、他に知りたいことがある場合はヤマト運輸に問い合わせてみるのもいいでしょう。
ヤマト運輸お問い合わせ先:
固定電話:0120-01-9625
IP電話:050-3786-3333
携帯電話:0570-200-000受付時間:8:00-21:00(年中無休)
- DM便の方が低価格だが、宅配便とは違い保証などはない