青汁の素材としても使われる卵殻膜の効果・効能とは?

卵殻膜は化粧品の原料として扱われる機会が増えているので、世間での認知度も少しずつ高まっています。

ただし実際のところどのような成分を含んでいるのかまでは、あまり知らない人が多いと思います。

そこで今回は卵殻膜の成分やその効果・効能をごく簡単に説明します。

卵殻膜のおかげで鳥という動物は存在できている

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卵殻膜はタマゴの殻の内側に存在する、わずか0.07mm程度の薄い膜のことです。

人の赤ちゃんと鳥のようにタマゴから生まれるタイプでは以下のような違いが存在します。

  • :へその緒を通じて母親から栄養を受け取る
  • :母親から栄養を補給してもらう手段がない

どのように考えてもタマゴは生存競争をする上で得策とは思えないですね。

この方法でなぜヒヨコが元気よく孵化できるかと言うと、それはまさしく卵殻膜のおかげなのです。

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実は卵殻膜がヒヨコが誕生するまでの間、その生命を外部の微生物から守るとともに栄養を与え続けているのです。

まさしく生命の神秘ですね。

卵殻膜が存在しなければヒヨコは育ちません。つまり鳥という種自体がこの地球上から消えてしまうのです。

卵殻膜は美容に大切なアミノ酸がたっぷり

卵殻膜にはアミノ酸が豊富に含まれています。

この成分は3大栄養素のひとつであるタンパク質を構成する有機化合物です。20種類ありますが、ひとつでも欠けるとタンパク質を合成することができません。

もう少し簡単に説明をすると、タンパク質とは複数のアミノ酸の結合体です。

両者の関係をLEGOで例えると以下のようになります。

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  • タンパク質:LEGOで作ったお城
  • アミノ酸:ひとつひとつのLEGOブロック

人体の約20%はこのアミノ酸で構成されていて、大きなカテゴリーで分けると体内で合成することのできない必須アミノ酸と、体内で合成可能な非必須アミノ酸のふたつが存在します。

必須アミノ酸は体内で作れないので、食事という形で摂る必要があります。

アミノ酸は美容にとって非常に重要な役割を果たしています。

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上の画像は卵殻膜が含むアミノ酸含有量を示したグラフです。

この中で特に豊富に含まれている、ピンク色で示された物質を簡単に説明していきます。

プロリン:コラーゲンの合成をサポート

プロリンは非必須アミノ酸です。

美容に関心がある人なら誰もが知っているコラーゲンの合成をサポートする働きがあります。

また脂肪を燃焼させる効果があることが実験などにより明らかになっています。

グリシン:睡眠の質を高める

グリシンは非必須アミノ酸です。

コラーゲンを構成するアミノ酸の約3分の1がグリシンと言われています。

睡眠の質を高める効果があります。

スレオニン (トレオニン):肝脂肪を抑える

スレオニンは必須アミノ酸です。

肝臓の代謝を促すため、肝脂肪が蓄積するのを抑制する効果があります。

こちらもコラーゲンの合成をサポートするので美容にいい影響があります。

シスチン:メラニンの発生を抑える

シスチンは非必須アミノ酸です。シスチンは摂取すると体内でL-システインという成分に変化します。

L-システインは肌の結合組織を生成するタンパク質に必要不可欠な要素です。

またビタミンCとともにシミ・そばかすの原因であるメラニンを発生を抑える効果があり、白い肌を手に入れるために重要なアミノ酸とされています。

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このようにL-システインには美白効果があることが医学的に実証されているので、それそのものがサプリメントとして取り扱われています。

そして実は卵殻膜はシスチンの宝庫なのです。

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これはシスチンを多く含む食材と卵殻膜を比較したグラフです。

卵殻膜が保有するシスチンの量は圧倒的ですね。つまり卵殻膜には顔に発生するシミなどを抑える働きがあるのです。

これだけを見ても卵殻膜の美容に対する絶大な効果が分かると思います。

卵殻膜は肌のターンオーバーを向上する

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結論から先に言うと、卵殻膜は美容に欠かせない肌のターンオーバーを向上します。

まずはじめにコラーゲンの説明をごく簡単にします。

コラーゲンはタンパク質の一種で、皮膚、骨、髪の毛など様々な組織を構成している物質です。

現在分かっているだけでも30種類以上が存在しますが、人の皮膚の大部分は「Ⅰ型コラーゲン」と「Ⅲ型コラーゲン」というふたつのタイプでできています。

Ⅰ型は体内に最も多く存在する硬い線維状のコラーゲンであり、皮膚の90%を占めているとも言われています。

Ⅲ型は通称「ベビーコラーゲン」とも言われ、赤ちゃんの肌にとても多く含まれています。

生まれたての子どものハリのある肌はこのⅢ型コラーゲンによるところが大きいのです。

そしてこのふたつのコラーゲンは加齢とともにその比率が変化していき、Ⅰ型が増加しⅢ型が減少していきます。

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これが肌から弾力やみずみずしさが失われていく原因です。

また皮膚を損傷した場合その細胞の再生を開始するのがⅢ型であり、その後Ⅰ型により完治するという仕組みになっています。

つまりⅢ型は皮膚の修復機能が高いコラーゲンなのです。

ここで卵殻膜の登場です。

注目すべきは卵殻膜の細胞増殖効果です。

過去に卵殻膜を傷口に貼ることにより怪我が早く完治するということを実証したテレビ番組の企画がありましたが、卵殻膜の成分によりⅢ型コラーゲンが増加したという研究報告が2008年に発表されています。

さらに卵殻膜にはシワ取りに効果があるヒアルロン酸の増殖効果も2010年に確認されました。

これらの働きにより、卵殻膜には肌のターンオーバーを向上しアンチエイジングにも効果があることが科学的に認められたのです。

まとめ

卵殻膜の話をまとめると、以下のようになります。

  • 卵殻膜はヒヨコが孵化するまで守る生命の源
  • 卵殻膜は美容に効果のある各種アミノ酸を豊富に含む
  • 卵殻膜は皮膚の細胞を修復するⅢ型コラーゲンを増加させる

一言でいうと「卵殻膜は美容への効果が大いに期待できる」ということです。

現在は化粧品の素材として扱われることが多いですが、その美容効果にさらなる注目が集まり今後は様々な食品の原料としても扱われるようになるでしょう。